部門責任者兼務取締役への期待(第三章より)
オーナーと雇用された社員との関係は、従来は単純であった。ところが最近は、経営という領域が危ぶまれていて、オーナー側にその責務が果たせなくなってきている中小建設企業が散見している。そこで、経営という機能として着目することで、オーナーの役割、専門家の役割、そして今回提案したい部門責任者兼務取締役の役割を考えれば良いのである。
第三章では、部門責任者兼務取締役の職務のあり方について提案する。
1)代表取締役との関係
(1)取締役会などを通じた意思決定への関わり方
(2)その意思決定事項が時間の経過とともに社員にどう影響を与えたのか
(3)将来の事業構想へ向けた事業開発、研究方法
2)部門内の社員との関係
(1)その社員に対する企業の経営方針、経営計画をわかりやすく説明する方法
(2)企業の業績目標を上げるための方法
(3)将来の企業に期待される人材像と育成方法
3)利害関係者との関係
(1)顧客が取り組むべき将来へ向けた新たな事業開発へどう関わり、マッチしたサービ スを提供する方法
(2)お互いにウインウイン関係をめざした新たなパートナーづくり
(3)地方分権における地域発展への貢献方法