「魅力ある企業の創造」(18)

 今回も引き続き、担当者の職務に就いて考えていきます。前回は、担当者自身が、自ら責任ある行動をとらず、結果を受容していると解説しました。今回は、その原因について言及します。

 その原因は、実行予算制度にあります。実行予算は、請負契約後、現場調査を経て、実際に掛かる原価を算出しますが、その言及に問題があります。例えば、下請け業者に見積り依頼をし、これだけ掛ると言われた見積書に基づき、最終的に掛る原価を決定していきます。下請け業者からは、3社以上から相見積もりを取り、最低価格を提示した業者に決定するも、本当に、最低価格かどうか疑わしいところです。何故ならば、下請け業者が提示した見積書の価格を評価できないからです。内訳明細書を添付させ、自社のネット価格と比較できるならば良いのですが、殆どは、下請け業者の見積書を信じ、実行予算のベースとしています。後は、総額にて、駆け引きやお互いの知恵により、掛かる原価を削減しようとするだけです。これでは、掛かる原価を削減することはできません。

 では、どうすればよいのでしょうか。実際に掛かる原価の内訳明細書や施工方法、工法等により、交渉をすることです。一般的に、一式で管理すれば、容易であり、簡単です。しかし、中身が分からないまま、価格交渉しているため、本当に掛る原価を把握しているわけではないのです。そこで、掛かる原価の内訳明細書により、評価する必要があるのです。原価内訳は、工種別に、材料費、労務費、外注費、経費です。さらに、外注費、経費は、内訳が必要です。

 多くの現場代理人は、これらの管理を疎かにしています。但し、一部の現場代理人は、上記の管理を実施しています。この疎かにしている原因が、実行予算制度にあるのです。つまり、企業の問題だと言うことです。経営者は、ここを曖昧にしたままで、原価管理を実施させているのです。これでは、いつまで経っても、利益確保に繋がりません。しかも、現場代理人の原価管理能力が向上することもありません。企業にとっても、無駄な原価管理業務を遂行させていると、言わざるを得ません。早期に、実行予算制度の見直しをお勧め致します。

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