戦後の復興に見る建設業の歩み「経済発展の時代」(5)

 今回は、高度経済成長期(1954年~1970年)について、考えていきます。まず、世の中の動きは、様々な景気の波が押し寄せる時代となりました。神武景気(1954年~1957年)は、朝鮮戦争特需により、発生しました。この神武景気の名前の由来は、日本初代の天皇である神武天皇が、即位した年(紀元前660年)以来、例を見ない好景気という意味で名づけられました。この好景気の影響で、耐久消費財ブームが起こり、三種の神器(冷蔵庫、洗濯機、白黒テレビ)が出現しました。

 次は、岩戸景気(1958年~1961年)でした。この岩戸景気の名前の由来は、神武天皇より、さらに遡って、「天照大神が天の岩戸に隠れて以来の好景気」として名づけられました。過剰な投機熱による技術革新により、支えられ設備投資が景気を主導し、順調に発展していきました。「投資が投資を呼ぶ」と言われ、産業構造の変革期を向かえることになりました。一つには、若手サラリーマンや労働者の収入が急激に増加し、国民の間に「中流意識」が広がっていき、この中産層は、大量消費社会のリード役を果たしていきました。

 次は、東京オリンピック景気(1962年~1964年)です。1964年(昭和39年)10月に、東京オリンピックが開催され、交通網の整備や競技施設が必要になり、東海道新幹線や首都高速道路などのインフラ、国立競技場、日本武道館などの競技施設が整備され、建設需要が高まっていきました。又、東京オリンピックを見るために、テレビを買い、実際にオリンピック会場へ見に行く移動なども影響し、好景気となりました。

 そして、いざなぎ景気(1965年~1970年)です。このいざなぎ景気の名前の由来は、神武景気や岩戸景気を上回る好況という意味を込めて、名づけられました。「いざなぎ」とは、日本神話で、天つ神の命を受け、日本列島をつくったとされる男神「伊弉諾尊(いざなぎのみこと)」のことです。

 次回は、同時代の建設業について見ていきます。

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