「Q&A」小澤の独断お悩み相談(5)

Q;現在、事業は、ある程度順調に来ている。但し、社長である私も60歳後半。そのため、後継者への事業承継を考えるようになった。後継者となる息子は、現在29歳で、当社の工事部に配置している。まだ、役職には、就けていないが、そろそろ、役職を考える時期なのか悩んでいる。将来、息子に、当社を引き継ぐことは決めている。但し、当の本人に、その意識が薄い感じがする。独身であり、仕事も、言われたことを処理している状況だ。自らやる気を出してもよい頃かと思うが、その気もないように見える。どうしたらよいだろうか。

A;お答えします。経営者にとり、事業承継は、多くの不安があります。解決するには、やるべきことを一つずつやることです。考えているだけでは、問題の解決にはなりません。そこで、次の様な対処方法を提案致します。

 まず、29歳と言えば、自らの価値観を持ち始め、存在感を示すために、上司や経営者にぶつかっていく時期です。何も考えていないと言うことは、ないでしょう。つまり、現在、工事部に配置されていると言うことですから、業務のあり方は、こうした方がいいだとか、現場の運営は、このように進めるべきだとか、自分なりの考えを持っていると言うことです。しかし、現在の立場では、役職がありませんので、言うべき機会がないと考えているのかもしれません。実情は分かりませんが、自ら積極的にいう性格ではないようです。

 息子を後継者にすることは明らかですから、はっきりと、その方向性を示し、全社員に知らしめることです。どのように育てていくのかも分からず、本人も、「悶々」としている可能性もあります。いつまで工事部にいる、以降、役職に就ける、或いは、他部署に配置換えするなど本人に伝えるべきでしょう。そうすれば、他の社員は、後継者として、強く認識し、いつ頃には、後継者として事業を引き継ぐことになるかが分かると言うものです。

 さて、以上は、後継者となることを明らかにしましたが、問題は、息子が、後継者として能力を持っているかどうかです。事業を引き継いだ途端、企業の業績が悪化しだしたでは、話になりません。息子には、役職に就くことや役員になることが、当たり前のように考えてもらっては困ります。自らの能力を磨き、全社員から、認めて貰える力量を習得する必要があります。そのための教育を実施することが、重要な問題です。経営者は、直ちに、実行に移す必要があります。例えば、将来に向け、企業改革を行うことを決断し、外部の専門家を招聘することです。息子をその改革メンバーの一員に加え、密かに、専門家に、後継者として育てたい旨を依頼することです。並行して、2つの依頼をお願いすることになります。

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