戦後の復興に見る建設業の歩み「戦後復興期」(4)

 今回は、戦後復興期の建設業(1950年~1954年)について考えていきます。主な復興事業として、3つ挙げられます。一つは、公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法の公布です。1951年(昭和26年)に、同法が公布されると、日本は、第二次世界大戦中から、山林伐採等により、国土は荒廃し、国力も極度に疲弊した状態で、戦中・戦後にかけ、多くの地震や台風等の自然災害により、莫大な被害を被りました。そこで、この法律は、地方公共団体が管理する公共土木施設の被災に対し、施設の機能復旧に要する費用の一部を、地方公共団体の財政力に適応するように、国が負担することを定めた法律です。

 二つ目は、公共工事の工事前払金保証制度が、1952年(昭和27年)に発足しました。まず、前払金の意義は、公共工事の契約には、着工時に多額の資金が必要となり、この資金負担は、請負者が全額負担することになります。そのため、この負担を軽減させるために、発注者が代金の一部を、着工時に支払う制度です。但し、施工もされていないのに、前払金を支払うのには、リスク(代金受領後の行方不明、請負者の倒産など)を伴います。そのため、このリスクに対し、税金を用いずに行うために、損害が発生した場合の補填する制度として生まれたのが、公共工事前払金保証事業でした。

 三つめは、道路法、宅地建物取引業法が、1952年(昭和27年)が公布されました。道路法は、全国の道路を、道路網の整備を図るために、路線の指定及び認定、管理、構造、保全、費用の負担区分等に関する事項を定めるための法律です。又、宅地建物取引業法は、宅地建物取引業を営む者について、免許制度を実施し、その事業に対し、必要な規則を行うことにより、その業務の適正な運営と、宅地及び建物の取引の公正を確保するための法律です。この法律の背景には、次のようなことがありました。戦後、戦地からの帰国者や国内空爆による住宅被災者等が溢れ、未曽有の住宅難が発生しました。この時、専門的な知識や経験の無い者が取引に従事し、手付金詐欺、二重売買等、悪徳業者が横行しました。この被害を防ぐためにも、規制し尚且つ、不動産業が健全な発展を図れるよう、この法律は制定されました。

 次回は、経済発展の時代について考えていきます。

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