「魅力ある企業の創造」(16)

 今回は、担当者の職務について考えていきます。企業は、一般の社員を採用し、雇用契約を結ぶと、雇い入れ教育を実施し、当該部署に配属します。その雇い入れ教育は、最低限の企業情報を提示し、習得に努めて頂き、通常の業務に支障をきたさない範囲での教育が実施されます。その必要な最低限の企業情報の中には、業務を遂行するための当該部署で管理している業務システム等マニュアルや社員名簿入りの組織図、利害関係者先リスト、諸規定等関係書類、業務遂行上の管理帳票標準様式などがあります。すると、当面の業務遂行には、支障なく進むことになるはずです。

 ところが、多くの中小建設企業では、これらの企業情報の提示はなく、口頭による挨拶程度で、本来やるべきことをやらない形式的な雇い入れ教育となっています。そのため、担当者は、可視化された業務システムがなく、現場の経験を通じて、業務を習得していきます。又、担当者に、過去、業務経験があれば、想定の範囲で業務を遂行し、疑問点が発生したら、確認し、修正しながら、本来の業務に近づけていきます。いずれも、場当たり的な対応であり、効果的な業務遂行は難しいことになります。従って、経験を積む割には、業務の習得が進まないのです。担当者の本分は、担当者の業務を遂行することです。部門長の指示に従い、決められた業務システム通りに、業務遂行することです。それ以上でもそれ以下でもありません。そのため、担当者は、業務に就く前、徹底的に、業務システムを理解する必要があるのです。半人前或いは、中途半端で進めることほど、愚策はありません。「そのうち、時間が経てば、慣れてくるだろう」は、間違った業務の進め方を、手間をかけて習得することにもなり兼ねないのです。要は、「単純」で、「容易」に習得が可能だということが重要です。

 次回、その手立てを考えていきます。

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