戦後の復興に見る建設の歩み「戦後占領下混乱期」(1)

 今回より、戦後の復興に見る建設の歩みについて、考えていきます。世の中の動きを確認しながら、建設の歩みを見ていきます。まず、戦後の占領下混乱期(1945年~1950年)です。世の中は、GHQの占領下にあり、敗戦後の日本を大きく変える政策が行われています。

 1.農地改革は、農地を政府が強制的に、安値で買い上げ、実際に耕作していた小作人に売り渡すというものでした。農地の買収・譲渡は、1947年から1950年まで行われ、193万町歩の農地が、237万人の地主から買収され、475万人の小作人に売り渡されました。これにより、戦前の日本の農村を特徴づけていた地主制度は、完全に崩壊し、戦後の日本は、自作農が殆どとなりました。このため、土地の所有者が、大幅に増加した日本の農業は、機械の稼働能率が低く、兼業農家が多くを占めるようになり、先進的な農業の担い手となり得る中核的農家が育たなくなってしまいました。しかも、自給率も大幅に低下し、先進国の中では、最低水準となってしまいました。

 2.財閥解体は、GHQの占領下の政策の一つとして行われました。これは、財閥などの巨大企業を解体し、過度の経済力を排除した政策でした。それまで、殆ど実物取引がなされていなかった企業の株式を、当時の激しい通貨増発を礎として、個人投資家に販売されていきました。その時の内閣総理大臣は、吉田茂で、三井・三菱・住友・安田・富士の5社に解散を勧告し、財閥解体を実行に移していきました。

 3.労働三権の確立と労働三法制定は、日本国憲法第27条、28条で労働に関する権利を保障しています。この権利のことを、労働基本権と呼び、労働三権(団結権、団体交渉権、団体行動権)は、労働基本権に含まれる権利の中でも、労働者の地位を守る上で、重要な役割を担っています。そして、この労働三権を保証する法律を、労働三法(労働組合法、労働関係調整法、労働基準法)と言います。中でも、労働基準法は、1947年に制定され、労働条件に関する最低基準を定めた法律です。(労働契約や賃金、労働時間、休日及び年次有給休暇、労働補償、就業規則など)

 次回、同じ時期、戦後混乱した占領下の建設業について考えていきます。

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