建設の歴史探訪「江戸のまちづくり」江戸の職人(44)

 今回も、江戸の職人について考えます。職人は、一人前になるまで、多くの年数が必要と言われました。そのため、10歳くらいになると、親方に弟子入りをさせました。親方は、弟子入りした子供を、職人として仕込むために、掃除や子守り、使い走りなどの雑用をさせながら、少しずつ仕事を覚えさせて行きました。これを、「丁稚奉公」と言い、10年かかると言われていました。弟子の一日を見ると、次の様です。朝は、夜明け前に起き、掃除や炊飯をする。日中は、仕事の雑用・手元、家事などの手伝い、夕方には、食事の支度をします。その後も、仕事の手伝い、後片付けまで行います。そして、やっと解放されるのが、夜遅くでした。

 弟子たちは、こうした一日を、毎日繰り返す中、一人前になるために、親方や先輩の仕事を盗み見て、その技術を覚えていくのです。仕事の中身について、具体的に教えて貰えることはなく、唯、ひたすら親方や先輩の仕事を見て覚えるしかなく、仕事が終わり、誰もいない仕事場で、密かに見たことを実際にやってみて、上手くできるまで練習し、一人前の職人をめざしたと言います。弟子たちは、食事は食べさせてくれるし、衣服ももらえる。但し、日当(手間賃)はありませんでした。わずかな小遣い銭が貰えるだけでした。休日は、「やぶ入り」と言って、正月と盆の2回、暇を貰えます。この時期に、実家へ里帰りするわけです。

 次回も、職人の稼ぎについて考えます。

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