企業改革「経営者の決断」(8)

 今回は、経営者の決断の決め手について考えます。例えば、経営者が決断を強いられる時とは、中長期事業計画の立案時、新規事業開発の柱となる事業決定時、大赤字を出した時、大幅な環境変化が発生した時など、企業経営に大きな影響を及ぼす時です。特に、将来を予測した上で、方向を決定することが大変難しい決断となります。しかし、経営者は、逃げることはできず、必ず最後に決断します。結果の良し悪しに責任を持つのも、経営者です。この時の決断の決め手として、一番頼りになるのが、経営者イズムと経営哲学です。まず、経営者イズムから見てみましょう。

 経営者イズムとは、簡単に言うと、何代も続いてきたやり方や考え方で、常に根っこが変わらない思いのことです。企業の歴史には、創業者の思いが詰まっています。その中には、成功体験や失敗体験と様々な事業を繰り返してきました。さらに、代を重ねて、積み上げられ、事業は継続してきているのです。この中には、こうやれば、必ず上手くいくという思いが受け継がれてきていると言うことです。これは、変わらない思いであり、頼りになる思いなのです。これが、経営者イズムです。

 次に、経営哲学は、一般的に、人間として何が正しいかを表したものや今までに培ったことにこだわることなく、普遍的なことを言います。経営者は、人間として正しい生き様を描くことで、組織へ提示し、行動へと駆り立てるものです。従って、経営哲学は、きちんと明文化し、可視化することが重要です。難しい言葉を使う必要はありません。返って、組織には、分かりにくい内容として受け取られると、意味を成しません。常に、この経営者イズム、経営哲学に基づき、決断をすることで、ブレない経営を意図します。

 次回は、経営者が、将来の若者に残すべきことを考えていきます。

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