建設の歴史探訪「航路の整備」(22)

 今回は、江戸時代、近江商人が活動地域や事業を日本全国に広げていったことについて考えていきます。この時代、江戸っ子や同業者から近江商人は、妬まれ「近江泥棒」などと蔑まれたりしました。しかし、実際の近江商人は、神仏への信仰が篤く、規律道徳や陰徳善事を重んずる者が多かったと言います。多くの近江商人により、規律道徳や行動哲学が生み出され、各商家に家訓として、代々受け継がれていきました。商いに成功した近江商人は、私財を神社仏閣に寄進し、地域の公共事業に投資した者がいたことも有名な話です。さらに、近江商人の商法は、徹底した合理化による流通革命でした。

 近江商人の思想、行動哲学を表している言葉が以下です。

□「売り手よし 買い手よし 世間よし」の三方よし・・・売り手の都合だけで、商いをするのではなく、買いてが心の底から満足し、さらに商いを通じて地域社会の発展などに貢献することを謳っています。いくつもの言葉が綴られていますが、これらの言葉は、近江商人の商売に対する深い思いが刻まれている言葉です。

 次回は、大名の権力を示したまちづくりについて考えます。

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