建設の歴史探訪(10)

 今回は、引き続き領民たちの「営み」について考えます。領民たちは、「営み」のため戦国大名と主従の関係を維持していくには、勝ち続けることでした。しかし、戦に負けた場合は、一目散に逃げるか、殺されずに済むよう小作農として生きる道を辿ろうとします。それまでの生活は一変し、常に、不安と恐怖が背中合わせの日々を送ることになるのです。

 まさに、領民たちの安住の地を確保する「営み」が、戦いにより繰り返されてゆくのです。勝った側の領民も、負けた側の領民も、この「営み」を続ける以外になく、平和のシンボルを掲げた闘いの日々なのです。そして、平和の裏には、戦いに敗れた領民たちの憎しみや悲しみが、癒えることなく、小作農に成り下がるか、離散し、人里離れた新たな土地を切り開く以外になかったことは、悲しい限りです。この「営み」は、悲しくも厳しい戦いの中から生まれた、暮らしを維持する取り組みだったのです。

 さて、次回は、江戸時代に入り、いよいよ国づくりが始まる中、「街道の整備」について考えていきます。

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