コストマネジメントによる戦略的な組織構築(53)

今回は、管理機能戦略について考えます。管理機能は、戦略的視点が必要な機能(①財務機能、②人事機能)と日常業務において処理するルーチンワークとなる機能(③庶務機能、④経理機能)に分けて考えます。

管理機能の役割は、営業機能と生産機能、或いは全社を繋ぐ機能をサポートする機能と言えます。又、企業として社会的責任を果たすことも求められています。まず、戦略的視点が必要な機能から見てみましょう。

①財務機能は、中小建設企業では、資金繰りへの対処が常に経営者の関心事であり、多くの企業で常態化しています。その常態化において、経営の悪化に伴い資金の不足が発生し、金融機関からつなぎ融資を受けることがあります。本来、設備投資などの資金調達及び資産運用による融資であるべきです。しかも、内部留保を積み上げ、企業の強化に繋げるものです。財務は、中長期的な取り組みであり、戦略的な機能です。

又、②人事機能は、どの企業もコア機能です。所謂将来を担う人づくりです。他の全ての機能を担うのは、人であり、この人事機能が良好に機能してこそです。従って、最も重要な経営課題の一つなのです。しかし、多くの企業で、人事機能が疎かになっています。例えば、施設や機械等の設備投資には、直接生産性に影響するため、確実に取り組みますが、人への教育投資は、効果の確認が難しいことや直ちに成果に繋がらないため、消極的です。中には、全く教育投資しない企業も散見します。人事機能は、採用しさえすれば、後は職場や現場で何とかしてくれると思ったら大間違いです。人事戦略を構築し、優秀な社員を雇用或いは教育し、企業の戦略となるよう取り組むことが企業に課せられた重要課題です。

次に、日常業務を処理するルーチンワークを見てみましょう。③庶務機能は、メインの営業機能や生産機能から副次的に発生する機能であり、必要不可欠な機能です。後回しにして、やらなくてもよいという機能ではありません。日々、処理していくべき機能です。④経理機能は、利害関係者と取引が行われる際に、現金や手形等のやり取りが発生します。その現金・手形等の入金管理や出金管理が主な機能となります。又、従業員の給与・保険等の管理、計算、そして税金の計算も発生します。決算書の作成も経理の業務です。

さて、次回は管理機能戦略の機能定義について考えます。

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