コストマネジメントによる戦略的な組織構築(48)

今回は、前回に引き続き営業機能戦略について考えます。この営業機能は体系化され、主な4つの機能で構成されています。さらに詳細に見ていきます。

まず、①受注機能です。地方の中小建設企業では、所謂受注活動です。例えば、引き合いにより、客先訪問或いは折衝に入り、受注を獲得していくものです。民間では、人間関係やパワーバランスなどが重要になります。最近よく見かけるのが、次のような事例です。トップ同士で話がつき、具体的な話を担当者同士に任せ、仕様や客先の要求事項に入ると、トップの思惑と担当者同士の考えに乖離がありミスマッチが発生し、コストアップや生産性の悪い結果になっています。しかも、請負者側では強く交渉ができず、「まあ、しょうがない。」と言って諦めてしまう場合です。また、官庁では、入札を経て受注に至ります。この場合は、受注時期が平準化せず、受注が不安定になり、戦略的な受注活動が難しいと言えます。

そう少し、受注機能を掘り下げていきましょう。現場調査、踏査や企画、設計、積算、見積りについては、自社でやるか、外注に出すかという課題は残りますが、内製化を進めていくためには、社員の確保と自社教育が可能であれば、それほど難しい問題ではありません。戦略的なアプローチにより、継続的に受注が確保されるようになれば、内製化ほど利益に大きく貢献するものはありません。但し、多くの企業で見られますが、自社教育が機能しません。これでは難しいと言わざるを得ません。外注化や派遣で事なきを得ようとする方法を選択します。

さらに、受注活動においてはどうでしょう。とにかく中小建設企業では、PDCAが回りません。定性的な受注活動のデータ化が進まず、計画と実績の比較分析、そして是正処置や予防処置が全く機能していません。不適合処置は機能していますが、その場限りです。又、是正処置と予防処置の区別がつかない経営者も存在します。大事なことは、PDCAという管理サイクルを回し続けることです。そのためには、管理サイクルを監視し、統制することなのです。

このように受注活動には、様々な機能が体系的に構成されています。次回、その受注機能について見ていきましょう。

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