コストマネジメントによる戦略的な組織構築(46)

今回は、全社的な事業戦略に連動した機能別戦略について考えていきます。

前述した全社的な事業戦略は、全社員共通の戦略であり、企業が進むべき方針を示していると言えます。これに対して、機能別戦略は、機能毎(例えば、営業機能、生産・施工機能、管理機能、全社を繋ぐ機能など)の戦略です。

中小建設企業の組織は、営業部、購買部、設計部、工事部、総務部などの職能性組織であり、部門により指示命令系統が一元化されています。つまり、部門ごとに業務を遂行する形態です。機能別と聞くと、少しわかりにくいかもしれませんが、営業機能は、営業部で全て行うであれば、わざわざ機能別と表現する必要はありません。

しかし、営業機能を担っているのは、営業部のみならず、経営幹部や工事部など多くの部門の社員が遂行している場合が存在します。又、生産・施工機能も工事部だけではなく、営業部の社員が業務遂行している場合があります。

つまり、機能が部門の上位にあると考えられます。すると、営業機能は、部門を超えて業務を遂行する組織、「部門間組織」と考えるとわかりやすいでしょうか。例えば、受注拡大プロジェクトといった部門間組織に、営業部、経営幹部、工事部が参画し、これまで以上に受注拡大をめざす取り組みを行うということです。では、指示命令系統はどうなるのでしょうか。営業部が主幹部門となり、営業機能戦略を構築&運営、統制を行うとすれば、営業部長からの指示で活動することになります。それぞれの目標や役割を明確にし、営業情報の一元管理が行われなければなりません。このような組織を、プロジェクト組織と言います。

機能別戦略を考えていく際には、このプロジェクト組織が重要な要素となります。部門のみで業務を遂行してきた社員にとり、混乱が発生し不安を抱えることになります。時代は、機能を優先した組織が求められています。

次回は、機能別にそれぞれの戦略を見てみましょう。

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