コストマネジメントによる戦略的な組織構築(36)

今回も前回に引き続き、「②時代の経営環境変化を捉えたニーズへの対応」について考えます。

前回は、時代を見据えた経営環境変化の原因に着目しました。次は、これらの原因についてどのように対応すべきかについて考えます。

まず、共通の原因について見てみましょう。建設投資額については、各都道府県ごとに大きな違いが発生しているわけではありません。しかし、自社に影響を及ぼすウエイトや数値そのものも同じではありません。例えば、国の建設投資額が毎年削減されているからと言って、全ての都道府県が同じように削減されているとは限らず、国の投資は重点施策に事業予算をかけているため、違いがあります。いずれにしても、公共工事だけに依存している企業は、投資額に売り上げが大きく影響することになります。

企業は、この建設投資額に着目し、情報を収集の上、分析することが必要です。その他の原因についても同様です。どの原因が、より自社に大きな影響を及ぼし、いつの時点でどのくらいのダメージを受けるか予測し、事前に課題を設定し対策を講じることです。

例えば、次のような状況を考えてみましょう。

「毎年、公共工事の建設コスト削減を余儀なくされ、これに依存する自社の受注量が大幅な減少となってきた。経常利益が一気に2%以下に落ち、いよいよマイナスも覚悟しなければならない状況だ。」

さて、考えなければならないのは、何故、公共工事が削減されてきたかです。この原因は、既に十分すぎるくらい明らかになっているので割愛しますが、次に、何故、自社の受注量が減少したのかと言えば、①公共工事が減少した、②公共工事依存体質のため、民間工事受注やエリア拡大などの受注拡大策を講じてこなかった、③受注の柱となるべき新たな事業開発を怠ってきたなどが挙げられます。殆どの場合が、公共工事が減少することが原因だと思い込んでいる経営者が散見することは嘆かわしいことです。

つまり、公共工事減少への対応、本来やらなければならなかったこと、言い換えれば、自社に要求されている原因への対策が行われてこなかったことが最大の問題なのです。まさに経営者の怠慢であり、経営をないがしろにしてきたつけとも言えます。社員はたまったものではありません。

さて、次回は、「③経営者の意思決定」について考えます。

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