コストマネジメントによる戦略的な組織構築(35)

今回は、「②時代の経営環境変化を捉えた、ニーズへの対応」について考えます。現在、そして未来に向けて経営環境変化を探ることです。そこで、中小建設企業が考えるべき経営環境変化について見ていきましょう。その要因は多岐に亘りますが、意外に共通した要因である場合が散見します。

まず、①経済・景気動向では、企業の設備投資と個人投資の伸縮や同じく企業の過剰債務と過剰雇用の調整状況、金融機関の貸出状況、政府(財政)支出と税制(財源の確保)は、地方による差異はあまり感じられません。

又、②建設業界動向では、都道府県別の建設投資額の推移や同じく企業淘汰並びに再編の動き、同じく建設業協会や建設業協同組合などの存続意義、同じく公共工事入札制度改革の透明性、同じく建設業法等コンプライアンス重視など、ほぼ企業は、同じ方向を向き、活動する姿を目の当たりにします。

次に、③規制緩和では、太陽光発電や介護などの新規分野等のビジネスへの参入、民営化の波、雇用形態の拡大、消費者の選択肢増大、低価格化による競争激化など、地方に大きな改革の波が押し寄せ、このような競争に馴染めない企業が、淘汰されることも存在します。

さらに、④情報インフラでは、地域や家庭を繋ぐ加入者ネットワーク構築、企業活動を支える超高速インフラ整備、又、行政利用ネットワークの整備などが拡大しつつあります。

次に、地域ごとに変わる市場ニーズについて見てみましょう。

①地域ごとに変わる市場ニーズでは、商圏の大きさや競合状態、企業の生産方式や特許・特殊な技術の活用、流通方式や販売ルートが大きく変わってきます。又、地方自治体の中長期計画、地方銀行・地方信用金庫・設計事務所等の情報もその地域ごとに変わってきます。

中小建設企業は、これらの経営環境変化の要因を、基本データとして収集し、分析することにより、先に述べた「拠り所」や「進むべき方向」の重要情報を得ることになります。経営者のマーケティング志向が求められるのです。ところが、これらの要因が、自らの事業に直接影響する内容であれば、関心度は高いですが、それ以外には、全く関心がなく、情報収集さえしようとしない経営者もはやり多いのです。

さて、引き続き、「②時代の経営環境変化を捉えた、ニーズへの対応」について考えます。

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