コストマネジメントによる戦略的な組織構築(33)

今回は、前回提示した5つの戦略の内容について考えます。

まず、「①社員を一つの方向に向かわせようとする方針を提示すること」です。経営者の最も大事な職務の一つです。この方針が示されない場合、社員は自分勝手にバラバラな方向を向いて走ります。とりわけ、頑張れや一生懸命努力してくれなど精神論が好きな経営者がはっぱをかけることに反応すればするほど、無駄な動きとなり、効率的且つ成果に繋がらないのです。

つまり、経営者は、社員に対し、ある方針、例えば「拠り所」や「進むべき方向」を明確にし、提示することなのです。これらのフェーズが合わないと、やることがバラバラになり費用対効果が得られないことになります。

「拠り所」について考えてみましょう。社員の行動を一つの方向に向かわせるには、同じ目標を持たせた行動が必要になります。この目標が「拠り所」になるのです。しかも、この目標をきちんと理解し、その目標達成に向けて具体的な行動に変容しなくてはなりません。但し、経営者が立てた目標を、頭ごなしに指示するだけでは、社員にとり上辺だけの合意に過ぎないことを理解すべきです。これでは、活動しているように見える或いは見せかけているだけで、全く成果に繋がることはないでしょう。

では、どのようにして社員に理解させ、行動に変容させることができるでしょうか。それは、経営者自身が自分の言葉で説明し、社員にその「拠り所」を納得させることです。外部を活用し、一般論を話させるではダメです。殆ど理解していません。経営者の決意が社員は知りたいのです。難しい言葉はいりません。企業の将来をどう考えているのか、社員を将来どのような豊かな生活が約束されるのか等です。

次回も引き続き、「進むべき方向」について考えます。

最新記事

アーカイブ