コストマネジメントによる戦略的な組織構築(30)

今回は、戦略との連動について、具体的な事例を検証しながら考えます。まず、直営を抱えているA社の例について考えます。

「A社は、雇用している作業員並びに手持ち機械を使った施工を得意としている企業です。そのため、機動力に優れ、計画的な工程を維持でき、期日通りの完成が見込めます。同時に、現場の生産性向上に取り組みやすい環境にあるとも言えます。

例えば、材料などの食い込みやロスの削減、機械等の稼働率向上、工種ごとの労務歩掛り向上などです。しかし、現実には上手く機能していません。何故ならば、受注が公共工事中心のため平準化されず、計画的な稼働ができないためです。つまり、受注の確保という最大の課題がありながら、その取り組みは喜々として進まないばかりか、折角の直営を武器にした施工力も意味がなくなっているのが、現状なのです。」

地方の中小建設企業には、A社の施工体制を維持している企業が、少なくありません。このA社の泣き所は、受注の平準化が確保できないことなのです。その原因は、公共工事依存体質に他なりません。しかし、公共工事を中心に、新たな事業開発をする企業もないわけではありません。A社に足らないことは、公共工事に頼らない戦略構築です。公共工事で受注できている間に、新たな受注の柱を構築する戦略を早急に立てる必要があるのです。

次回も引き続き、戦略との連動についてB社の例で説明致します。

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