コストマネジメントによる戦略的な組織構築(27)

今回は、公共工事依存体質の企業について、何故、コストマネジメントが機能しないのか、その原因について考えます。

まず、一つ目の原因は「労働生産性に着目しない経営」です。我が国の国内総生産と建設投資を見ると、国内総生産は、概ね500兆円前後で推移してきましたが、建設投資は、バブル以降、減少の一途を辿り続けてきました。この状況において、問題なのは労働者一人当たりの付加価値(労働生産性)が増加していないことです。製造業の多くは技術開発などが進みました。ところが、中小建設業は労働集約型で末端で働く労働者や技術者の施工改善、業務改善については殆ど進みませんでした。

つまり、中小建設業は、労働生産性向上に真剣に向き合うことはなく、公共工事の確保にだけ着目してきた感がありました。本来、企業はシステム化を積極的に進め、人にやさしい作業環境を労働者及び技術者に提供すべきでした。それは、機械化、ロボット化だけではなく、人への教育投資を十分に確保することでした。労働生産性向上に繋がる知識・能力向上教育、そして施工改善や業務改善活動をバックアップすることでした。

又、人への教育も、他人任せのところがあり、各都道府県建設業協会などのセミナーや講習会に参加させることだけで、その後のフォローもなく、社内でのOJTやOFFJT教育も皆無に近いと言えます。

次回も、引き続き、コンプライアンスについて考えます。

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