コストマネジメントによる戦略的な組織構築(18)

今回は、取締役本来の職務の一つである「組織を統制する拠り所を示す」について考えます。

さて、社員の働き方で、以前このようなことが言われていました。「スーパースターになる夢を描き、自己を磨き、企業に貢献できることは、ある意味憧れでした。あの人に任せれば大丈夫という声が囁かれることは、社員本人にとり何より嬉しい限りですと。」ところが、最近巷で聞こえる声は、建設業は経験を積まなければ一人前になれない。しかも、残業時間が多く、休みも少なく、その割には給料が少ないといったものでした。

つまり、若者離れは、今までの価値観を壊さないと、止められないとも言えます。このことは、働き方に原因があり、早急に考え直さないといけないことだと思います。

例えば、IT業界では、若者がパソコンに向かい、新しいゲームソフトの開発に取り組むなど自らの力で成果を実感することができます。又、自動車産業では、そのITを駆使し、ロボット化による生産が行われるなど、目覚ましい進化を遂げています。当然ながら、若者の心を惹きつけ、就活に動くことになります。

これに比べ、特に、地方の建設業はどうでしょう。依然として、変わっている感が感じられません。これは、過去よりもっと良く、現在より未来はさらに良くといった将来に向けた取り組みが示されていないことによります。現状に満足し、目の前の仕事をこなすだけなのです。一般の社員は、指示された業務を遂行することですが、取締役は何をしているのでしょう。歴然として、この将来に向けた取り組みが欠落しています。非常に多くの企業で散見しています。そのためには、企業が培ってきた創業精神や大事にしてきた思いや考え方などを社員に伝えていくことが求められているのです。この創業精神が色あせることなく、現在、未来の組織に引き継がれていくことが重要なのです。

経営者は、若者が魅力の持てる働き甲斐のある企業、そして組織を醸成するために、この組織に対し、次のような内容を発信し続けることです。

①経営者の基本方針、ビジョン、②創業からの経営哲学、経営理念、社是社訓など、③社員としての行動規範、④法令遵守、倫理的な行動、⑤効率的に業務を遂行する、⑥社員個々の能力向上へ取り組む、⑦社会人としての基本的なマナー、5S、報連相、気配り、思いやりなどを持つなどです。

次回は、「部門業務をコントロールするシステムの構築&運営」について考えます。

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