コストマネジメントによる戦略的な組織構築(14)

今回は、前回に引き続き、①「経営者及び経営幹部の現場の課題に対する意識或いは対応」における対策を考えていきたいと思います。

前回、経営者及び経営幹部の障害(既成概念に捉われ、現場が抱える課題について着手できない)を取り上げました。このことが、コストマネジメントが受け入れられない重大な原因の一つになっているからです。そこで、この障害に対する対策ですが、経営者及び経営幹部は、現場の様々な課題に対処するために、部門責任者或いは課長クラスに権限の一部を委譲し、意思決定を速めることが必要です。経営者や経営幹部も目の前のことを抱えすぎることがネックとなっているからです。しかも、権限を委譲することは、責任も取らせることでもあります。多くの企業で散見しますが、責任と権限が非常に不透明であり、なし崩し状態が現実です。ある企業で、次のような役員がおりました。

現場に行っては、技術者や職人の追いまわしを行い、常に現場管理の責任者のような顔をして、満足している役員です。当然ながら現場には責任者がいます。又、工事部の部長もいるのに、この二人をしり目に檄を飛ばすのです。部下はたまったものではありません。

現場のことは、部門責任者や課長クラスに任せていくことが重要です。自分でなければだめだという思いは捨てて頂きたいものです。役員本来の業務に集中し、取締役会を頂点としたマネジメントシステムを機能させることなのです。取締役本来の職務(①現場の状況を定期的に報告させる、②取締役会を開催する、③組織を統制するための拠り所を示す、④部門業務をコントロールするシステムの構築&運営など)を遂行することです。いつまでも部門業務にしがみ付くことは若い社員の成長を阻害するものです。

次回は、これらの取締役本来の職務について考えます。

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