コストマネジメントによる戦略的な組織構築(8)

今回も引き続き、コストマネジメントと現状の原価管理の違いについて考えます。

前回は、①「PDCA管理サイクルを回すシステム」についてでした。今回は、②「目標管理」です。目標管理とは、個々の社員自ら、企業の目標値に連動した業務目標を設定の上、その進捗状況に対し自ら主体的に管理し、目標値をクリアすることにあります。加えて、組織の目標値(個人の集合体或いは組織単独)を与えることで、チームで行動し、その目標達成に向かうものです。いづれもその目標値が、企業の都合だけで強制的に且つ押し付けである場合には、単なるノルマ主義で終わることも考えられます。

そこで、コストマネジメントにおいて大事なポイントは、目標管理における目標設定です。企業の目標値から各部門への目標値、さらに担当する社員へブレイクダウンさせ、目標値が連動していることです。企業や部門の目標値だけでと、自分には関係ないと考える社員が多く、頑張ろうという意識にならないので、必ず社員自身が頑張った結果が反映し、評価され、インセンティブに繋がるシステムが、まさにコストマネジメントの強みなのです。

これに対して原価管理は、例えば「ノルマ」となる目標粗利益或いは目標粗利益率(又、目標原価率)が企業から与えられ、月毎の実績値を算出し、精算するだけなのです。目的は、損益管理表を作成することであり、利益の確保を議論するシステムとはなっていません。たとえ目標達成に至らない場合でもあやふやな改善策が発表されるも決定することはなく、具体的にどう段取り替えや軌道修正し、利益回復になるのか明確な数値もない状態です。このような損益管理表であれば、作成するだけ無駄な作業といえます。

さて、次回も引き続き、コストマネジメントと現状の原価管理の違いについて考えます。

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