コストマネジメントによる戦略的な組織構築(5)

今回は、不確実性社会下の時代(2011年~2019年現在に至る)における中小建設企業のコストマネジメントの認識を見てみましょう。

2011年3月11日は、東北地方を襲った大地震が発生し、予想を超えたとされる津波により、福島県第一原発でメルトダウンを起こし、経験のない多くの住民の避難を余儀なくされました。未だに住民は、故郷に戻れない状況下にあります。

ところで、コストマネジメントが意図するのは、環境変化に伴い、企業は如何に応え、その環境にマッチングした経営を追求していくことに目論見があります。特に、変化する要求には、いち早くその変化を察知し、チャンスを掴むことが重要です。コストマネジメントが意図する目論見を実現するために、企業はまさにコストマネジメントにより経営を進めることなのです。

この時代、大きな環境変化が発生したことで、建設業の経営は大きく舵を取るか期待しましたが、結論から言えば、コストマネジメントを全く経営に取り込めていないいませんでした。何故ならば、又公共投資だけに頼る経営により強く戻ってしまったからです。特に、若い世代に魅力を抱かせる企業づくりができなかったこと、社員に新たな挑戦や改善への意欲を与えられないこと、何よりも将来の企業及び社員自身がイメージできないことなど、企業が将来を見据えた取り組みができなかったことが大きな原因でした。

経営者にとり、将来を見通すことのできない不確実性社会であることは不幸なことです。しかし、税金で予算化された公共事業のように、発注を待つだけでは自立は期待できません。この不確実性社会の下では、社会資本整備という生活者の生きる環境づくりを担うことなどとてもできないと言えます。発注された工事を完成するというサービスだけに甘んじることなく、顧客のニーズを満たすためのサービスを企画提案するなど創造的な取り組みを怠っていると考えるべきです。

コストマネジメントが建設業を飛躍的に変える糸口になると信じています。是非、取り込んだ経営に転換してほしいと願うばかりです。

さて、次回はコストマネジメントが企業に何故受け入れられないのか、その原因についてさらに追及してみたいと思います。

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