コストマネジメントによる戦略的な組織構築(1)

今回から、「コストマネジメントによる戦略的な組織構築」について考えます。皆様は、コストマネジメントと聞いてどのような内容を思いつくでしょうか。そもそも、コストマネジメントは、原価管理と訳されます。つまり、原価管理は、「標準原価を設定した後、予算を組み、そして実際に掛かった原価を算出する。そのうえで、予算と掛かった原価を比較分析し、差異が発生したらその差異を埋める対策を立てる。」となり、至ってシンプルな内容です。

ところが、コストマネジメントはこの原価管理とは、大きく異なる内容です。コストマネジメントとは、企業が様々な経営活動を行う上で、市場経済の動き、顧客のニーズ、国や地方自治体の施策、そして自社の事業内容、グローバルスタンダード、コンプライアンスなどに対し、同じ土俵で戦う競争相手に何が何でも勝つための戦略を打ち立て、課題を設定し、自社独自のアクションプランを立て進めるものです。その際に、掛かると予想されるコストを基軸に、PDCA管理サイクルを回し続け、顧客へ提供するサービス価値を高める、或いは企業の利益確保に繋げるコストパフォーマンス(費用対効果)を向上させるプロセスのことなのです。

まるで、コストマネジメントは、原価管理とは異なる概念のように見えるでしょう。しかし、コストマネジメントは、コストを算出する行為自体は同じですが、コストを基軸に企業が成長するための経営そのものなのです。特に、利益確保は当然のこととして皆様も理解できるでしょう。しかし、価値創造を打ち出している企業はどうでしょうか。あまり聞きません。又、環境の変化や顧客のニーズに対する取り組みはどうでしょうか。中小建設企業の取り組みは、遅いと言わざるを得ません。

さて、コストマネジメントの基本的な考えの骨子(フレーム)を挙げますと次のようです。「企業は、あらゆる環境変化に晒され、それらは企業に重くのしかかります。企業は、この環境変化を受け止め対処するために、コストを基軸とした戦略的な経営を行うマネジメントシステムを構築し、その活動を通じて成果(価値創造、利益確保など)に繋げようとこと」次回、このコストマネジメントの基本的な考え方について解説致します。

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