取締役の職務に着目する(5)

今回も、前回に引き続き取締役の職務を確実に遂行していくための大綱や内部統制システム構築・運用の注意点を挙げます。

まず、②「リスク評価」です。企業は、自社を取り巻く外部及び内部環境に立ち向かうために、様々なリスクに対処する必要があります。このリスク対処が遅れると企業の存続に大きな影響を及ぼすことがあり、少なからず経験をされた経営者も多いのではないでしょうか。そのためにも、現在顕在化しているリスクや将来起こりうると想定されるリスクに対し、適切な評価の下に対処することです。発生したら取り組むという考え方もあります。しかし、そのダメージが大きい場合には、企業が危険に晒されることになり、取り戻すためには多くの費用や時間を要すことになりかねません。やはり、リスクへの備えは必要なのです。

さて、そのリスクとは何でしょうか。例えば、現在顕在化しているリスクとして、「受注機会の減少」、「社員高齢化」、「若年社員採用難」、「事業戦略性欠如」、「保守的企業風土」などが挙げられるでしょう。これらのリスクを企業はどう評価し、対処しようとしているでしょうか。そのリスク評価を以下に手順化します。

◎中長期に亘る年度事業計画における目標を設定します。この目標達成には、当然困難さが伴い、その困難さとなる事象を特定します。

◎この事象毎に、経営に与える影響を評価・分析します。例えば、顧客への影響度合い、コスト、組織への影響度合いなどです。

◎そして、実施すべき事象を特定し、その対処方法を決定します。

◎対処方法に沿って活動する組織(リスクプロジェクト)を構築し、経営者による指示により実行に移していきます。

次回も、引き続き取締役の職務を遂行していくための大綱や内部統制システム構築・運用の注意点について考えます。

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