改革を進めるための専門家活用(10)

今回も、前回に引き続き専門家を上手く活用するためのポイントを考えます。まず、④「社員の活動実態を報告させる」です。

経営者は、専門家に指導を依頼すると、後は専門家とプロジェクトメンバーに任せようとしますが、これは絶対にやってはいけません。専門家の指導実績については、一番関心を持ち、その内容も理解することが大事になります。さらに、専門家の話す言葉や報告書の内容など見逃すことがないよう気を配る必要があります。

特に、指導実績の中でも、社員一人一人がどう変わっているのか或いは、変わっていないのかに是非、注目してほしいと思います。経営者は、この状況を知るために、専門家の指導日の中で、自身が都合のつく時間をつくり、専門家の視点で把握した活動実態及び所見を聞き、指導結果を把握したいものです。その中で、経営者自身が描いていた内容と異なる場合、その描いた違いを専門家にぶつけ、率直に話し合うことです。経営者は、専門家が判断した根拠を聞くことが、納得する早道となり、不安を抱きつつ指導を受けることがないよう、早期に専門家と信頼関係を築くことが大切です。

最後に、⑤「建設業界の課題について議論する」です。建設業に精通した専門家は、常に依頼企業が関係している建設業界に注目しています。さらに、専門家は、地域や業種により建設業界が抱える課題に多少の違いは存在するかも知れませんが、共通する課題も多い筈です。そのため、専門家は、自らの考えを確立し、経営者からの相談に応えられるよう準備しています。

当然ながら、経営者も自身の考えに基づき、経営を組み立てています。しかし、時に不安に駆られたり、迷ったりすることも存在します。つまり、経営者にとり、専門家の考えを利用しない手はありません。勿論、専門家の考えが全て正しい筈はありませんが、専門家が培ってきた指導上の付加価値は宝の山でもあります。経営者は、自らの考えを専門家にぶつけながら、専門家とやりとりを行う一時を持つことが必要です。そして、経営者自身の考えをブラッシュアップしてほしいものです。

以上、専門家をより上手く活用するためのポイントをお話しました。経営者が専門家を見る見方が変われば幸いです。是非参考にして下さい。

さて、次回は、建設に関わる歴史について触れて見たいと思います。ここで紹介する内容は、今後、元請け業者下請け業者の建設生産システムに影響するヒントが得られるかも知れません。つまり、建設版「温故知新」です。建設の歴史にまつわる話しを温ねてみたいと思います。

その昔、江戸時代に「普請」や「作事」という言葉がありました。それぞれ、土木工事、建築工事の意味です。当時、江戸幕府が、どのように建設工事を行っていたのかを、お伝え致します。

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