改革を進めるための専門家活用(9)

今回も、前回に引き続き、専門家を上手く活用するためのポイントを考えます。

②「単発の研修は絶対に避ける」です。社員の能力向上のために実施する社員研修には大賛成です。しかも、社外の専門家を活用することは、自社しか知らない或いは、広い意味での知識不足を解消するにも必要でしょう。但し、あくまでも専門家が行う研修は、新しい情報や知識を吸収する上では重要な研修です。この研修を踏まえて、自社に教育の機会をつくろうや今後様々な知識を吸収するために仕掛けをつくろう等、次に進むことができれば、大変意義があります。

ところが、「取り敢えずやってみよう」や「年に1回、専門家を呼んで全社員向けにやろう」など、その後のフォローのない研修では全く意味がありません。それではどのように実施すればよいかですが、例えば、研修の全体計画があり、目的のある研修を順次開催するのであれば、これは意図した研修ですので、意味があります。又、研修後、意識や行動の変化に繋がったかどうかをリサーチの上検証することも同様に意味があります。

そもそも能力向上を図るためには、職務内容が企業のめざす方針と連動していることが重要です。その前提で、資格を取得する、現場で経験を積む、職務を遂行するために新しい知識を吸収する或いは習得する等に繋がっていくのです。決して、決められた研修テーマに飛びつくことが、社員の能力向上に繋がるものではないということです。従って、専門家を研修だけに使うのではなく、全体の社員教育を企画させ、成果に繋げるための活用にしていくべきです。

次は、③「専門家との情報交換、結果検証、新たな課題設定及び具体的な指導計画立案に時間を割く(或いはかける)」です。専門家を上手く活用するには、専門家との情報交換が必要です。例えば、「あまり専門家の言っていることがよく分からないので、取り敢えず指導して頂く」という依頼は、避けなければなりません。何回でも納得がいくまでやりとりを行い、価値観や課題認識、そして指導方法の合意ができた段階で、委託契約を締結することです。

専門家の指導は、長期に渡ります。しかし、1年毎に指導結果を報告させ、新たな課題設定並びに具体的な指導計画を確認しながら、一歩ずつ進むことです。当然ながら、専門家との委託契約も1年毎に更新し、適度な緊張感の中で依頼することが必要です。

次回も、引き続き専門家を上手く活用するためのポイントについて考えます。

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