改革を進めるための専門家活用(3)

今回は、前回に引き続き「相談したいと思う専門家とは」について考えます。まず、④「組織の活性化とパフォーマンス向上に主眼を置いた指導であること」です。この指導には、2つのポイントがあります。一つは、組織の活性化です。多くの地方の中小建設企業は、手段として社員教育を実施することは認識しています。しかし、結果に結びついていません。実際、社員教育により社員のモチベーションが喚起され、社員の能力向上に繋がれば良いのですが、内部だけでは難しい状況です。もう一つは、パフォーマンス向上です。特に、目の前の取り組みである受注獲得や利益確保です。これも結果に結びついていないようです。

いずれも現状のシステムに問題がある場合が多く、業務システムの再設計、モデル運用、見直しなどのプロセスを繰り返し行うなど長期にわたり検証する必要があります。ところが経営者の多くは、時間がないと言います。今まで改革を怠ってきた「つけ」がきているにも関わらずです。従って、専門家は、同時並行で目の前のこと(受注獲得や利益確保など)と将来を見据えた取り組みに着手する必要があるのです。

次に、⑤「経営者に寄り添った指導と気配りができること」です。専門家は、経営者の声は勿論のこと、組織を構成する社員一人一人の声にも耳を傾ける必要があります。そのため、一方的に経営者の言っていることが正しいとは判断しません。専門家は、経営者や社員から双方から信頼関係を築くために、公平で客観的な判断を下し、経営者の依頼内容を達成することです。

次に、⑥「経営者との約束を守り、契約を履行すること」です。専門家が、経営者と約束した契約内容を守るのは当たり前のことです。つまり、専門家は、経営者に対し、契約内容に瑕疵があってはならず、企画提案された内容が期日までに達成されたかどうかを最後に報告します。仮に経営者の不備(指示したことを社員が守らない、実施しないなど)で、成果に繋がらなかったと報告した場合、専門家の次のことに着目して下さい。専門家が指導中、このまま行けば成果に繋がらない状況を確認したら、当初の企画を修正又は見直し、経営者にその事実を隠すことなく説明し、軌道修正を提案し、合意を求めることです。専門家は、集めた情報により企画を組み立て指導方法を決定しますが、最初の方法で成果に繋がらない場合、原因分析の上、改善策を常に考えているからです。当初企画が最適と考え、契約に至ったが、状況が変化することで当初企画を修正することも、契約を履行する上で、大事なプロセスなのです。

最後に、⑦「診断技術、コンサルティング技術を持っていること」です。専門家とは、当然この技術を持っている人と理解しています。前者の診断技術は、財務分析や業務分析などイメージしやすいものですが、コンサルティング技術は、意外に理解している経営者は少ないと言えます。

そもそも、コンサルティング技術とは、経営者の経営課題の原因(例えば、利益確保できない原因、戦略性がない原因、不効率な業務システムの原因、社員教育が進まない原因など)を明らかにし、解決するための最適な処方箋を考える或いは助言を行う、支援するです。プロジェクト活動は、この処方箋により、成果を出すための取り組みです。

以上、経営者の皆様は、7つのポイントに着目して専門家を選定して頂ければ幸いです。次回は、このような専門家を活用する「目的」について考えます。

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