改革を進めるための専門家活用(1)

今回から、改革を進めるための専門家活用について考えます。

まず、経営者の経営実態をみると次のようなことが起こっています。目の前の経営課題(例えば、公共工事の先細りによる受注減少、将来の担い手となるべき若者の建設離れ、重層構造による労働環境悪化及び賃金格差拡大など)を理解しながら、見過ごしている不安な現状があります。しかし、自社で具体的な手立てが下せないのも事実でしょう。地方の中小建設企業は、繁忙期と閑散期に一喜一憂する業界とも言われ、年度初めの閑散期に一息つくと繁忙期に向け目の前の仕事に集中します。すると、将来を見据えた改革などどこ吹く風となります。

これらの繰り返しは、受注が潤沢にあった時代では、企業拡大に繋がりますが、今の成熟の時代に待つだけでは、負のスパイラルに陥り、企業の体力を徐々に削いでいくだけとなります。立ち直ろうとするも、厳しい資金繰りや社員の高齢化、先ほど述べた公共工事の先細りなど経営環境の悪化の一途を辿り、自らの手で改革は、夢の夢と化していると言っても過言ではありません。

勿論、既に外部を活用し、成果に繋げている企業も存在します。しかし、まだまだ一部です。では、何故内部だけで改革が進まないのに、外部を活用しようとしないのか。或いは探そうとしないのか。

それは、外部の専門家を活用すれば、本当に企業は良くなるのか、受注が増え企業の利益に繋がるのか、社員はついていけるのかなど不安材料だらけだからでしょう。しかも、専門家はよそ者です。経営者にとり、全くの他人に自社の内部を覗いてほしくない、見せたくない気持ちもあります。

しかし、今は経営者の経営手腕の善し悪しで経営が決まり、何も手の打てない経営者では、倒産を待つだけです。抱えている社員は、その実態を理解せず、あるとき急に企業が倒産し、退職を勧告され、右往左往することになります。是非、外部の専門家の持つ知識や能力を使い、自社のために活用することで、今までできなかったことを前に進め、将来の企業を描くことができれば、経営者はじめ全ての社員のためになります。従って、まず経営者がやるべきは、外部の専門家を使い、自身の経営能力向上から始めるべきです。このような時間はないと言う経営者がいれば、その企業に将来はありません。経営者のレベル以上に企業は成長しないからです。

確かに、経営者は孤独です。社内では誰にも相談できない、或いは愚痴もこぼせないと言ったストレス下の環境にいます。外部を活用すれば、全て一度に解決することはありませんが、多くの不安要素が徐々に解決してきます。まず、相談してみることからスタートして下さい。外部の専門家と話をすることで、手立ての幅が広がります。つまり、じっくり考える時間ができます。将来の企業の行く末を考えることは楽しく、経営者の最重要となる職務です。

そこで、経営者が相談すべき外部の専門家とは、どのような専門家なのか悩めるところです。施工機械や設備などは、性能や燃費の良さ、操作性などを判断すれば良いのですが、簡単に判断ができません。次回は、経営者が信頼関係を築くことができ、経営について相談或いは方法論を委ねるに値する専門家とは、どのような人物なのか考えていきます。

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