将来を創造する職務再設計(17)

今回も、前回に引き続き社員の能力向上に繋げるための社員教育システムについて考えます。前回では、社員教育の基本的な考え方を共有化しました。次は、将来を創造する社員像を描き、その職務を明らかにします。

まず、業務上における経営幹部、部門長、課長、そして現場代理人、営業担当者などです。従来の延長線上では将来を創造する職務はないと思うことが重要です。同様に、目標管理やマネジメントも機能していません。次に、教育上における指導責任者、指導者、指導を受ける人、指導を評価する人などです。この職務も業務上の延長線上にはありません。経験を積んだから大丈夫だといった勘違いをしています。

ここまで明確にできたら、社員教育システムを構築する準備ができたと言えます。実は、多くの企業でここまでの準備を怠り、システム体系を策定しています。社員教育システム体系は、①能力向上を図る社員の力量目標、②自己学習プログラム、③指導要領、④自己学習要領、⑤目標達成評価で構成されます。それぞれ内容を見てみましょう。

まず、①能力向上を図る社員の力量目標は、定量目標と定性目標からなります。但し、資格取得は力量目標から外すべきです。何故ならば、資格取得は、単に資格を取ることが目的となっているからです。これは、仕事をする上で必要な道具と一緒です。この力量目標は、職務内容が明確化になることで設定が可能となります。

次は、②自己学習プログラムです。指導を受ける人、つまり本人の自己学習プログラムです。例えば、1年間の教育計画書となり、何をいつまでに学習するのかなどを明確にします。

次は、③指導要領と④自己学習要領です。これは、指導者や本人がどうやって指導や学習を行えばよいのかを分かりやすく表した手順書、マニュアルです。

次は、⑤目標達成評価です。実施した教育を適正に評価する方法を表したもので、本人のみならず指導者を評価します。この評価により、報酬(昇級昇格による賃金アップ、賞与アップなど)に繋がり、さらに社員のモチベーションアップや企業の生産性向上へ連動させることが重要です。

以上のステップを体系的に整理し、システム化します。そして、社員教育システムが構築できたら、直ちにモデル運用を開始し、日々活動を通じて実績を検証します。使い勝手の悪いところは、見直しを行い修正していきます。継続して実施することが何よりも重要です。

次回、⑤目標達成評価について、もう少し考えて見ましょう。

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