将来を創造する職務再設計(13)

今回は、当該工事における社長の代理であるべき現場代理人のマネジメントの5つの職務について考えます。

地方の中小建設企業では、近年現場代理人の常駐義務が緩和され、条件を満たすことにより現場を離れていることが可能となってきました。しかしながら今だ、現場にいることが目的となっている現場代理人も散見します。当該現場を離れるには、それなりの意味があるのです。例えば、受注への貢献や業務効率の向上など企業の要求へ応えるために重要になっています。つまり、企業の立場に立ち、経営的な視点を持つことが求められているのです。

しかし、当該現場に配置された現場代理人は、現場での対応以外にやるべきことがないという環境を強いられている企業では、現場に張り付くことが現場代理人の職務だと思い込んでいます。これでは、将来を創造するような職務は遂行できません。

このように現場代理人の職務が将来を向いた創造性のある職務ではないことに原因があるのです。建設業法やその他約款等で要求されていることが全てではないと言うことです。企業は経営を行うことが求められているのです。そのための企業の要求も、きちんと職務として設定し、遂行させることなのです。以下、こういった視点に立ち、現場代理人のマネジメントの5つの職務について考えます。

まず、計画です。主な職務は、施工計画や実行予算作成などがあります。ところが、発注者の要求に応えるだけの施工計画作成、又、請求書を主体とした実行予算となっています。酷い企業では、施工計画すら作成していないことも散見します。つまり、施工計画や実行予算に基づき実績対比や統計的分析、改善策立案などが行われるシステムではなく、作成することが目的となっている企業が存在するということです。又、企業も計画(施工計画や実行予算)に対する原価圧縮を図るための施工方法や工法、或いは管理の方法も含め、施工改善、業務改善を図ること(職務として)を求めていないのです。計画はあってないようなものとなっています。

次に、組織化です。主な職務は、施工体制を構築することです。現場代理人を拝命し、施工計画や実行予算が作成される中、同時に施工体制も構築されていきます。まず、直営か外注か或いは混在も考えます。工種毎に下請け業者を複数選定し、見積依頼、取極め交渉の上、決定していきます。工種の多い建築は、施工の進捗に合わせ施工体制を構築していきます。しかし、この組織化では、現場代理人に権限と責任が与えられていない場合が多く、企業にその職務が存在し、自身の考えが当該現場にないため、「工程が遅れてもしょうがいない、企業が決めたことだから」後手に回ることが多く明らかに重大な課題が存在します。

引き続き、次回解説します。

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