将来を創造する職務再設計(6)

前回まで取り上げた「イノベーション」は、将来を創造する職務再設計に欠かせない要素です。今回は、そのイノベーションと同様重要な要素である「マネジメント」について考えていきます。本来、日常の基本業務においてこのマネジメントは機能していると思いますが、実は地方の中小建設企業では機能していません。それ以前に、マネジメント自体が理解されていないと感じます。従って、企業改革などを推進する上で、かなりハードルの高い壁となっています。

まず、マネジメントにおいて、理解と実行です。日本語で書けば、マネジメントは管理ですので、普通にやっていると間違って理解されやすいのが実態です。マネジメントは、一般的に次のような職務です。

①計画、②組織化、③命令、④交渉、⑤統制です。中小建設企業では、このマネジメントを職務とする構成員は、社長はじめとする幹部や部長、或いは課長、そして現場を預かる現場代理人も該当します。他の業種と異なり、現場代理人には、当該物件を社長に代わる人(代理)という立場を担っており、現場をマネジメントすることになります。

このような5つの職務を機能させるために、特に問題があるわけではないように見えますが、重要なことはPDCAという管理サイクルが回らないことなのです。ここがマネジメントを理解できない重要なポイントです。従来、経験則の中で計画し、実行に移されてきました。ところが、この実行された事実は分析検証されることもなく、見直しもなく、評価もなく、次に改善のための方針決定もない状態で、放置されるのです。これが、理解されない、実行に移すことができない大きな原因です。これは、致命傷です。早期にマネジメントの理解と実行に移して頂きたいと願うばかりです。そうしなければ、将来を創造(新しく創る行為)することは困難です。

今まで、この将来を創造することなしに、経営が進んできたのは、公共工事の様に必ず事業が存在したからです。考えることなく、或いは戦略を構築することなく仕事が受注できたからです。つまり、存在した事業を入札という関門はくぐり抜けなければなりませんが、処理すれば経営は継続できたのです。

しかし、今やこの状況を今後も継続していこう或いは継続したいと思っても、苦しく、倒産と背中合わせの状態だといえます。

具体的に役職者の職務をみながら、将来を創造するために、マネジメントを理解してください。次回、工事部長について、マネジメントとはどのような職務なの考えていきましょう。

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