将来を創造する職務再設計(4)

今回は、「イノベーション」について、さらに具体性を持たせて表現してみましょう。例えば、キーワードの一つである「脱公共工事」で考えてみます。

フレームの骨格は3つあります。一つは、将来創造目標である定量目標と定性目標です。定量目標即ち数値は、組織を維持していくための糧であり、定性目標である戦略は、活動のバックボーンとなるものです。

そして二つ目は、後者の戦略を具現化するためのアクションプラン策定です。部門という機能別組織が一体となり活動するためのシナリオ、手順がが必要です。

最後に、企業を継続していくために組織活動を維持、コントロールすることです。

まず、一つ目の将来創造目標の設定から考えていきます。今まで、イノベーションを起こすことは皆無でした。その皆無の状態から今後達成させようとする数値です。どのような事業をどのような数値に変化させようとするのかを分かりやすく示していきます。官庁工事受注から民間工事受注へシフトするシミュレーションになります。

従来の事業である①官庁元請け工事、②官庁下請け工事から、今後シフトすべき事業③民間元請け工事、④民間下請け工事に仕分けし数値が変化する様をシミュレーションします。今後、5年間から10年間くらいに向け、それぞれの事業における目標数値をイメージします。官庁工事は自然淘汰する様に任せ、民間工事は積極的に受注をめざすシナリオです。シナリオは以下のようになります。官庁元請け工事が今後削減されていくため、その穴を当面官庁下請け工事の積極的受注で穴埋めします。但し、その官庁下請け工事も次第に競争激化により、利益率が下がります。そのためには、民間元請け工事(新築の需要は少なく、リフォーム需要が拡大)を将来の柱に据え、一緒に民間下請け工事も拾っていきます。といったシナリオです。

あくまも、売上げ至上主義に走らず、利益額或いは利益率アップをめざし、売上げを維持し、組織構成員の体質改善、能力向上に努めるものです。自力がついたら売上げ拡大も選択肢の一つになりますが、無理をする必要はありません。このシナリオに従い、定性目標である戦略を設定します。

全社共通の戦略課題として、①組織で戦う組織集団を構築する、②定期的に若手を採用し、将来の担い手を確保していく、③組織構成員の能力向上をめざす、④利益重視の業務システムを再構築する、⑤5Sや報連相などの基本業務を強化する

次に、官庁下請け工事受注をめざした戦略課題として、①営業エリアを特定し、同業他社やゼネコンなど官庁元請け業者に対する売り込みを強化する、②トップの人脈を使い受注を確保する

次に、民間元請け工事受注をめざした戦略課題として、①広告媒体等プロモーション活動の強化を図る、②トップの人脈を使い受注を確保する、③ターゲット企業、個人のお客様へのアプローチを強化する

最後に、民間下請け工事受注をめざした戦略課題として、①トップの人脈を使い受注を確保する、②受注機会損失の撲滅を図る

以上の戦略を組み立てていきます。次回は、二つ目のフレームである「アクションプランの策定」、三つ目の「組織活動の維持、コントロール」について考えます。

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